賃貸住宅での原状回復と必要な技術
住居を決めるとき、マイホームをすぐにもつ必要がなければ賃貸物件ということになりますが、自分たちがそこで自分らしく生活するために、いくらかでも手を加えることが必要な場合があります。そこで問題となるのが、退去時の原状回復です。原状回復するのがたいへんだとおもうため、不便なところも手を加えずそのまま生活する場合も多々あると思いますが、かんたんなDIYでできることも多く、のこぎりやかなづちがあれば特別な技術は必要ありません。
最近はやりですが、ナチュラルな無垢の木を使ったお部屋つくり。これも、簡単なDIYでできます。壁の一面を木材で覆ってしまうという方法です。ホームセンターでは、木材のカットもしてくれるので便利です。また、SPFという企画ものの材料があり、安価で大きさも一律ですからこれを利用するという方法がおすすめです。SPFはパイン材やもみの木でできているため、多少ヤニが出たり、そったりするものが混じっていることがあります。1本ずつ吟味して、節の少ない形のそろったものをえらぶのが、きれいに仕上げるコツです。
すこし慣れてきたら、壁を塗り壁にするという方法もあります。最近の壁材は、クロスの上からでも施工できるものがあり、退去時はクロスごとはがして張り替えるだけです。左官屋さんでないとできないのではないかと考えがちですが、素人技のほうが思わぬ味が出て意外にもいい感じに仕上がります。珪藻土が使いやすいのですが、すでに水と混ぜた状態で手に入れることができ便利です。部屋の湿度も調整してくれるので、クロス張りの部屋よりもずっと快適になります。
殺風景なアルミサッシの窓枠を、木製の窓に変えることもできます。窓枠の内側に、もう一つ木枠を組んで、そこにはまる大きさの窓を設置すれば完成です。退去時は、内側の木枠ごと外せば、簡単に原状回復できます。
キッチンの引き出しやドアも、カッティングシートで覆ってしまえば問題ありません。退去時はシールをはがすだけです。
最後に和室の押し入れをクローゼットにすると部屋が広く使えます。ドアを外して建具を入れてもいいですし、カーテンで覆ってしまうのも簡単なやり方です。机を入れて仕事部屋や勉強部屋に使う例も見たことがあります。
これらを専門の業者に頼んでやってもらうと、大変高額な料金になってしまいます。自分でやればおよそ10分の1ですみます。というのも、材料代は意外にも安いもので、そのほとんどは人件費です。