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耐震補強工事の必要性と実際に行われた工事事例
中古物件購入時の注意点
元来、日本では新築志向が高く、多くの人はいつか自分の家を持つ時には新築一戸建ての物件を建てるのだと思っていました。しかし、最近では核家族化が進んでいること、首都圏に人が集中していることなどを理由として一戸建てだけでなくマンションに住むことを検討する人も増えています。
さらに、長引く不況から新築物件を購入するということは難しいという人も多くなっています。新築物件を購入するために、既存の物件を取り壊した上で建築する場合などは、エコの観点からも費用の観点からもあまり良いことではないと考えられる傾向もあり、中古の一戸建てやマンションに住むことも選択肢の一つになっています。
中古物件を購入することによって家の購入費用を抑えることができるため、その予算でリノベーションやリフォームをして住むということを検討する人も多く、最近では雑誌などにも取り上げられてブームにもなっています。新築でも必ずしも自分が納得できる完璧な物件というのはなかなかないものです。そこで中古物件に手を加え自分らしい理想の家を作ろうという考え方が支持されつつあるのです。
中古物件を購入し、手を加えることで自分好みの家に住むことができ、なおかつリーズナブルで好条件の立地の物件を入手できるというメリットがありますが、一つ注意するべきこととして耐震問題があります。近年の相次ぐ大規模地震の影響もあって、既存の住宅がきちんと耐震性能が高い物件であるのかということを確認することが重要視されています。特に法整備が整う前に建てられた物件は今の耐震基準を満たしていないことも多いため、そのような物件の場合には入居してから耐震補強工事をする必要が出てしまうという事例もあります。そのようなことになると費用が予定以上にかかることになる可能性もあるので注意が必要です。
耐震補強工事の必要性
阪神淡路大震災以降、私たちの住んでいる住宅の耐震基準の見直しが行われるようになりました。それに伴い1995年12月には耐震改修促進法が制定されています。この法律は、地震によって建物が倒壊することで私たちが被害を受けないように耐震工事を促進することを目的としており、耐震診断や耐震補強工事の努力義務が課されることになったのです。さらに、2013年からは不特定多数が利用する建築物や学校、老人ホームといった大規模な施設については耐震診断の実施とその結果の公表も必要となっています。
これに伴い、各自治体が耐震補強工事をする際の減税や費用負担といった色々な措置に取り組んでいます。そうすることによって、今住んでいる物件が耐震基準を満たしているものなのか、そして地震でも倒壊することなく残る物件なのかを確認し、必要に応じて補強工事をしやすくするように社会的に動いているのです。
家というのは私たちの生活で癒しとなる場所であり命を守る場所でもあります。そのため、何よりも安心安全に生活できるものであることが重要です。しかし、私たち素人には外から見ていてその家が地震で倒壊しないものであるのかということは判断できません。そこでプロにしっかりと診断してもらい必要な工事をすることが望ましいです。
とはいえ、診断をしてもらった結果を鵜呑みにしてすぐに工事に取り掛かってしまうのは危険です。最近では家の工事で様々なトラブルが起こっているので、耐震工事についても様々な工事事例をインターネットで確認して、耐震補強工事として行われる工事とその費用相場については事前に頭に入れておくとよいでしょう。
耐震補強工事前には事例研究を
これから耐震補強工事をするにあたっては、色々な工事事例の情報を収集して、どのような工事をするのか、そしてどのくらい費用がかかるのかということを事前に確認し、知識を入れた上で工事の見積もりを受けることが重要です。
私たちは家についての知識がないために、建築家やハウスメーカー、リフォーム業者が必要という工事については全て行わなければならないと思いがちです。しかし、状態や工事の内容によっては優先順位も違うので、納得の上で判断することが大切です。必要以上の費用をかけないため、家がトラブルに巻き込まれないためにもきちんと工事として行われる内容とその相場を事前に事例研究して頭に入れておきましょう。それだけでもトラブルを回避しやすくなります。
基本的に耐震補強工事として行われることとして、基礎の補強や老朽部分の修繕補強、壁の補強といったものがありますが、それ以外にも老朽化とともにコンクリートも少しずつ劣化してきますし、ひび割れも起きます。それぞれの状態に応じた適切な工事を行うことによって、建物の強度を上げていきますが、場合によってはシロアリによって食われてしまっていることなどもあります。状態に応じたベストな対応をするためにも、実績のある信頼できる業者に依頼することが重要です。
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