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マンション修繕工事の必要性について

マンションに住んでいる方は毎日見ているので、建物の変化には気が向かないことが普通です。指摘されてはじめて変化に気づくくらいです。マンション修繕工事は特定の周期でおこなわれます。

初回は10~15年経過後におこない、汚れ以外、建物の外観に変化はあまり見られませんが、屋上の防水や外壁タイルの割れ、浮きなど確実に部位は劣化しているので修繕工事が必要です。2回目は20年経過後が目安で、それまで維持管理で対応できていた設備は、安全に使用できなくなり取り替え等の修繕工事が必要になります。3回目は30年経過後です。マンションの耐用年数は、30年から100年超と建てられた年代により違います。おおむね年代の新しい建物ほど耐用年数は長いです。

マンション修繕工事の流れは、まず、事前調査として築年数、これまでの工事の内容、現状の問題点を確認します。次いで、現場調査で建物の外部、内部の劣化状況、設備の安全具合を見ます。結果を分析し、概算工事費用を出します。事前調査資料を基に、工事内容を検討し、おこなう工事を決定後、実際の工事が始まります。

マンションの塗装箇所は、外壁、手すり、ドア、窓枠、共用部分などです。外壁塗装の際には、痛んでいるタイルの部分貼り替えなどを合わせておこないます。放置しておくと経年劣化で浮いたタイルは、いつ剥離し落下するかわかりません。ドア、窓枠の塗装のときには住人の立ち会いが必要です。

屋上の防水工事はマンションに欠かせません。設備は故障しても取り替えができますが、建物は簡単に立て替えはできません。屋上の防水をおろそかにしていると雨漏りなどの原因になります。進入した雨水は見えない部分にも浸食していきます。防水素材の劣化は防水機能を損ないます。建物の耐用年数に影響を及ぼす雨漏りは放置できません。

給排水設備のうち、通常、排水管の清掃は5年間隔で実施しています。高圧洗浄機を用いた管内清掃で、内部に貯まったスケールを落とします。定期的な清掃をおこなうことで、漏水などの予防になります。気を付けておかなければならないことは、専有部分の給排水管です。専有部分をマンション修繕工事に含めると工事費用の負担がかなり増しますが、漏水がおこった場合の被害が大きいのは専有部分です。

マンション修繕工事は建物の経年劣化を抑え、寿命を延ばす目的でおこなわれます。長く価値を維持することで、良好な住環境が実現できます。

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